期待するオタクとその妄言








「私たちが握りあってる手を離さず、今までのようにお互いだけを見つめて信じながら永遠にいよう」




この文章、韓国のオタクが推しグループに向けて書いた手紙の中の一文なんですけど、はじめて読んだ時からこのフレーズが頭から離れないんですよね。




こういう文章をサラッと書ける才能が羨ましいのもありますし(翻訳ではありますが)、単純に感情を揺らされたというのもあるのですが、何より「お互いだけを信じて」という言葉の観点が気になって仕方がないからです。



韓国のオタクもアイドルも「お互いだけを信じていよう」ってよく言うんですけど、これってちょっと怖さを孕んでいると思いませんか?

でもそれと同時に最大級の幸せもそこに存在してると思います。





わたしたちはオタクなので彼らの未来に期待しています。

これからのお仕事とか、新曲とか、歌やダンスの技術の向上とか、新しい才能の開花とか、そういう先々の見えないものに夢を見ているんですね。




夢とか期待ってものすごく煌びやかで眩しくて、すごく素敵なものだと思うんですけど、同時に儚くて不安定なものでもあるじゃないですか。

全てが想像通りに進めばなんにも困らないんですが、現実問題そうはいかないわけで。



そもそもうまく行くなら夢とか期待っていう概念は存在し得ないと思います。





じゃあなぜオタクはアイドルに期待するのか?というと、それは今までの彼らの活動が生んだ信頼からくるものだと思います。


ステージの完成度が高いとか、抱いていたイメージが守られているとか、レスをくれたとか、そういう見えない採点に合格した時、オタクはアイドルを応援することを決めるんてすよ。





その「推せる」の気持ちが正しく信頼だと思います。





オタクは勝手にアイドルを信じるし、勝手に夢も希望も抱きます。

そしてその夢の上でアイドルは歌って踊るんですね。





オタクは夢を抱きながらもその夢が壊れてしまうことを恐れていますが、実はアイドルも同じく夢を壊すことを恐れているんだと思います。
オタクが自分に期待していることを知っていて、「期待に応えられなかったらどうしよう」という不安を抱くからです。





最初の文章で「お互いだけを信じて」とありましたが、じゃあオタクが信じるのはわかったけどアイドルは何を信じるの?と言うと、その答えは前述の“アイドルの抱く不安”にあると思います。




不安を抱いたところでアイドルは前に進まなくてはいけません。
しかし前が全く見えない状態で進むのか?といったらそうではないと思います。



その時に出てくるのが「期待」であり「信頼」です。

これまでオタクがついてきたという事実からオタクを信頼して、これからもついてくるという期待をして、その希望を道標として踏み出すんだと思います。






前述の文章を書いた人は同じ手紙内で「わたしたちが照らす道だけを歩いて」とも書いていました。
アイドルは間違いなくオタクの光ですが、オタクもアイドルの光となれるのでしょうか?



わたしはそうだったらいいなと思います。

わたしたちが照らす道がいつでも彼らにとっての花道であったらいいなとも思います。






アイドルはよく「皆さんのおかげ」とか「ファンに支えられている」と言いますが、それは金銭的な意味だけではなく上記のような意味もあるんじゃないかと思います。





そもそも、オタクの存在がアイドルを「アイドル」にするのではないでしょうか?



多くの人がある子を「アイドルだ」と思うことでその子は初めてアイドルたりえるんですね。どれだけいいステージをしてもその子のことを誰もアイドルだと思わなければ、その子はただのパフォーマンスがうまい一般人です。
 




オタク側が言うのはとてもおこがましいんですけど、これは事実だと思います。
わたしはそう思います。

(だからどうとか言うわけでないですしこの逆も然りですが)





某48グループの総選挙で、あるアイドルがスピーチを「アイドルにしてくれてありがとう」と締めたようですが、これ本当アイドル史に残すべきじゃないですか?そんなこと推しに言われたらその日はずっと泣き続けます。これは余談。





もちろんこのわたしの思考もアイドルへ抱いている期待からくるもので、実際はそんなことないのかもしれません。

ただのリップサービスを、そう勘違いしてるのかも知れません。



もっと言えば騙されてるのかもしれません。でも、もしそうだとしても、わたしは騙され続けるのだと思います。

知っていて騙され続けるのも、また応援の形なのだと思います。






相変わらず思いついたことを箇条書きのように書くので話が脱線していますが、「お互いだけを信じる」というのはそういうことなのかなと思います。




「だけ」というのがちょっと気になりますが、そこに突っ込むと韓国アイドル界の闇を覗かなくてはならなくなりそうなので触れません。


結局オタクが一方的にアイドルを消費しているようで、アイドルありきのオタクで、オタクありきのアイドルなんだと思います。
そういう意味でも「だけ」なのかもしれませんね。





自分はアイドルではないので真実はわかりませんし、この問いかけにはアイドルの数だけ答えがあると思いますが、わたしはとりあえずオタクとしてこれからも推しに期待しつつ、変化を恐れながらも生きていこうと思います。





とりあえず目先で怖い変化は推しが鼻の整形を事務所の指示でやり直すことですね。
今クリニックを変えたのか数年の迷走を経てメチャクチャいい感じなのでそのままキープしてほしいです。頼むよ。


最後の最後でどうでもいいこと書いてしまった。でも結構切実な望みです。

 




最初から最後まで妄言ばっかですみません。

読んでる人の中にもしアイドルがいたらもっとごめん。知ったような口ききましたがキモオタクの言うことだと思って流してください。